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春うらら
第7章 ジューンブライドは…
「子供がどうやって?子供の親がカード書いたってことですか?」

リカコさんは軽く笑いながら答える。
「違う違う…実はある日バイト前にレイちゃんが支配人にお願いにきたの、『披露宴に私物の用品を持ち込んでいいですか?』って支配人もびっくりだよね、突然だったし、コンパニオンが直接訪ねてくるってないし…面食らったって言ってた。しかもあの綺麗な子が正面から真剣に見つめるんだから~その場を見たかったわ(笑)」

いやいや…武志さんの話じゃなかった?
「リカコさん…武志さんの話は?」

「そうでした。
で、やっぱり支配人としても訳がわからないのよ、何でこんなに必死に頼んでくるのか…理由を知りたいでしょ?」

リカコさんの話によると…
披露宴時の武志さんの仕事は、音響や会場内の設備などを見る仕事。接客ではない、ただ元気な子供を見ると披露宴会場の雰囲気が壊れないように仕事の合間を見て子供の対応をしてくれる。しかも、その対応が良くて司会進行もスムーズ…とにかく凄い。でも本来フロアはコンパニオンのエリアでなので、自分たちの仕事として完璧に対応出来るようになりたい!と、でも自分は子供の扱いも慣れていない…せめて用品の持ち込みで対応できれば…と。
その熱意に負けて、披露宴前にコーディネーターと相談の上で邪魔しない程度の持ち込みはOKとなったそうだ。
で、気になった支配人は武志さんの担当会場で子供に感想を直接聞いて…『納得』。カードを書けない子供の分は笑顔でもらった評価だ、と支配人が特別評価を出した。



うん、凄い。

素晴らしい、けど、私の評価向上と何の関係が??


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