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春うらら
第8章 急接近・・・?
彼女の心配していた『片山ファン』はあの日以降、1人づつ丁寧に断られ、今では片山の片想いを応援するまでに手懐けられている。
・・・・・マジでやべぇ・・・・・
最近、やってないから余計にイライラするのか?
「誠、欲求不満か?」後ろから突然声がした。
この人にはいつも、心読まれてるよなぁ・・・
「・・・坂口さん・・・」
彼女の誕生日を祝ってから、約1ヶ月、もちろん個人的に食事やデートに誘いたいが、前の『女』の事を知られている挙げ句に、ジューンブライドのせいで彼女は見るからにヘトヘト…土日はずっとバイトに入っている。
でも、それももうすぐ終わるはず、来週は7月、急がなければ、そろそろ自分で行動しなければ…夏休みも始まる。会えなくなる前に個人的に会える関係になりたい。来月、バイト先に行こう。
俺は意を決して坂口さんに聞いた。
「7月に入ってから会いに行きたいので・・・バイト先のバー教えてください。」
少し驚いていたが、茶化すことなく教えてくれた。
「珍しく素直で真剣だな、頑張れ。一緒に行ってやろうか?」
俺は坂口さんの親切な誘いを丁寧に断りバイト先のバーと勤務予定日を聞いた。
・・・俺、いつの間にこんなにマジになったんだろう・・・