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狂った愛に縛られて。
第1章 兄とのハジメテ。

「「いただきます」」


2人で手を合わせて食べ始める。

き、きまづい…

「あ、あのお友達は…お帰りになったのですか?」

「…あぁ、さやちゃんが起きる少し前に帰ったよ」

「あっそうでしたか…」


「お二人来られてたみたいですね!靴が玄関にあって…おもてなしできなくてすいません…「さやちゃんさ…二階に上がった??」へ…」


(なんだろう…奏さん、目が笑ってるのに、笑ってない…?怒ってる…??)

「…あ…いえ、準備してそのまま寝ちゃってたみたいで…っ」

「……そう?いや、ごめんね。気を使わせてしまって…」

「いえいえそんな!!奏さんのお家でもありますし、ご自由に過ごされてください!あ、私もお風呂入ってきますね!ごちそうさまでした!」


なんだか妙な雰囲気の奏さんに気圧されて、私は逃げ出すようにお風呂に向かった。


色々想像してたら、のぼせてしまった…。


若干フラフラしながら、とりあえず水を求めて台所に向かう。ミネラルウォーターのペットボトルを開け、水分補給してから、部屋へ行こうと階段を上る。


(…あぁ、フラフラする…あたしのバカ…)

「あれ?さやちゃん上がったんだ…ってどうしたの?」

「いえ…ちょっとのぼせちゃって、あはは」

「大丈夫?ふらついてるけど…手貸そうか?」

そう言って肩を支えようと触れてきた手に、勝手に色々想像してた私は、なんだか恥ずかしくなり…

「大丈夫ですっ…あれ?」

避けた拍子に足を踏み外してしまって


「…っっきゃ…!!」

「あぶなっ!」


3段ほどだけど、一緒に落ちてしまったんです。


「…いてて、さやちゃん大丈夫?!!」

「…すいません…大丈夫…です」

「……っ!大丈夫ならよかった…さやちゃん、はだけてる…」

「…へ…?」

(…ああ〜!!!)

落ちた拍子かわからないけど、ボタンが取れて、パジャマから肩が飛び出していた。胸があと少しで見えそうだ…。

「…すみません!お見苦しいものを!!助けていただいてありがとうございました!お先におやすみなさい!失礼します!…っう!」

「大丈夫?!落ちた拍子に捻ったのかもしれないね。嫌かもしれないけど部屋まで運ぶよ?」

「へ…いやいや!重いですし大丈夫ですっ!!」

「いいから!!年上の言うことを聞いて!」

「…はい……ごめんなさい…」


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