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流れる星のように
第3章 見えない流れ星
華子は度々、実験で家に帰らないことがあったので、今回も連絡だけ入れていた。

講義を聞いているのも楽しかった。

ランチを学食で一緒に取る約束をしていた。
ランチの時間が楽しみだった。

華子は結婚記念日を忘れていた。
晴夫の事も思い出さなかった。

子供の事は時々脳裏を横切ったが、まだ若い華子は気にはなっていなかった。

講義が終わり学食に行くと、晴夫が手を振り合図をした。
晴夫の友達らしき人たちが、近くの席に座りニヤニヤしながら、チラチラと見ていた。

華子は友達がいなかった。
医学部にいる女子は皆プライドが高く、自分より優れている女子とは一緒に居たがらなかった。

華子はそういうのは全然平気で、却って楽だった。

が…グループでの実験はだったりばかりで女子は華子一人だった。私大の医学部にはそれなりの家庭の男子が多く、やけに馴れ馴れしかったり、上から目線だったりと、華子には面倒くさかった。

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