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流れる星のように
第3章 見えない流れ星
「ともえ?なぜここに?」

「あの女は?」

「女?彼女は彼女だよ。」

「は?悠の彼女は私でしょう?」

「え?俺たち付き合って無いでしょ?」

「じゃ、何故キスしたのよ。何故セックスしたのよ。」


華子はどうしたらいいのか分からなかった。

「俺は好きな女がいるって言った筈だ。ともえに好きだとは言った事もない。勘違いさせていたのなら謝る。ごめん。だから…俺の事は…。」

「だいたい何よ、あなた。悠のなんて着て。あなたもやり捨てされるのよ。」

華子は女の剣幕に驚いた。

「ともえ、落ちつこう…な。華子は関係無い。」

女は振り返りキッチンに行き包丁を持った。
そして、華子に近付いた。

「華子に触れるな!危ないから華子逃げろ。」
悠は女を後ろから掴んだが女は包丁を振り回している。

「人間ってさぁ、愛が無くてもセックス出来るのよね。動物と同じよね。なんか悲しいよね。そういうの…」

華子は悠を見つめた。

「私が居なくなっても悠の心があなたに向かないかも知れない…私が居ても悠の心はあなたに向くかも知れない。人の心なんて分からないもの。」

包丁をテーブルに置き女はポツリ言った。

「私、悠の子を妊娠したの。」

華子は悠を見つめた。

悠は少し考え首を振った。

「ともえ?それは、本当?」

女は号泣した。

華子は悠の肩に手を置き寝室に戻り気構えた。

「ちゃんと話さないと…」
そう言ってマンションから出た。









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