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流れる星のように
第3章 見えない流れ星
心電図を取り終えたまりは再び診察室に入ってきた。

「ん〜やはり恋煩いかなぁ。」
可愛いまりちゃんに、そんなに想われてる人は幸せ者だな。

看護師がいない隙に、
「先生、相談に乗って下さい。」
と小さな声で言い、流星にメールアドレスを渡し、診察室から出て行った。

流星はキョトンとしながら、メールアドレスの紙を見た。
そして白衣のポケットにしまった…

その後も患者が押し寄せ、若い母親は流星を指名し
子供そっちのけで自己アピールしてきていた。

「他の先生にも回して下さい。」
看護師に言いうと、
「待ってもいいから流星先生に診て貰いたいそうで…」

「鼻水が出てるだけで、大学病院に来るなんて、変だろ!?最近のバカ親は…」

次の患者が流星の前に現れると、母親だった。

「イケメンの医者がいるって聞いたから来たら、流星だったわ。」
母親はケタケタ笑っていた。

「あなたの妹よ。可愛いでしょ?私にソックリなの…」

「で?どこが悪いの?」

「流星が顔を見せないから〜私から来たの。この子は元気よ。はい、お見合い写真。私がお世話になってる議員の先生の娘さんよ。器量が良くて…」

「保険適用外で実費をいただきます。はい、次の患者さんをお願いします。」

「流星〜ったら、もう!ここに置いてくわよ。見といてね。また連絡するから。」

「二度とこんな用事で来ないで下さい。」

流星は幸恵を追い返した。

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