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流れる星のように
第3章 見えない流れ星
やっと外来の診察が終わった。
3時を過ぎていた。

大きくため息をつき、病棟診察に出掛けた。
すると、まりが病棟のフロアの長椅子に座っていた。

「どうしたの?帰らないの?」
まりは俯いていた。

正直面倒くさかった。

流星はそのまま病棟の担当の子供達を診て回っていた。
何とか終わり長椅子を見るともうまりはいなかった。

流星はホッとし、医局で申し渡しを事務仕事を終え、午後8時に病院を出た。

「今日は早く帰れた!」
朝食もろくに食べてらいなく昼食も食べてなく、お腹が空き過ぎて食欲がなかった。
が、ちゃんとしたものを食べなくてはいけないと、行きつけの居酒屋に寄ろうと思っていた。

外は雨、肌寒く感じた。

ふと出口を見ると誰かずぶ濡れで立っていた。

よく見るとまりだった。
流星は面倒な事に巻き込まれたくなかったが、
一応医者でそんな子供を見捨てられる筈もなく…

彼女に近づき、傘を差し出した。

「どうしたの?」

「父を待ってます。」

確か、学会で出張だと言っていた気がした。

「約束してたの?」
彼女は首筋を横に振った。

病院の整形外科の医局に連絡を入れ確かめたが、矢張り出張で明日の夕方にならないと戻らないらしかった。

家まで送ると言ったが、首を横に振り寒さで身体を震わせていた。

「中学生の反抗期かぁ。」
ため息をつき、風邪を引くからとりあえず家に来いと誘った。
駄々を捏ねたが、ここにずっといられる訳がなく、
自分も見捨てて帰ったら立場が悪いと説得した。

ずぶ濡れのまりに自分の上着をかけ、病院近くのアパートに向かった。

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