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流れる星のように
第4章 矛盾
流星はまりが来なくなり、寂しい反面ホッとしていた。

相変わらず病院では流星を狙い、患者の母親、同じ医者、看護師、職員他、病院に出入りする業者の女性までも流星に近づいて来ていた。

1人の患者が個人病院からこの大学病院に紹介されてきた。
名前には「大森緑」とあった。

流星は心臓の鼓動が早くなった。
紹介されてきた子供の状態はかなり悪かった。

状態を詳しく聞きたかったので、看護師に担当の医者に連絡を取るように頼んだ。

連絡が取れ、流星は看護師から電話を受け取った。

「国立医療センターの田村流星と申します。大森医院さんから紹介されて来た患者鈴木ハヤテ君の件でお聞きしたい事があるのですが…」

「大森です。はい…はい。ハヤテ君は…」

流星は事務的に話しをしていた。

「流星?あの…私…」

「はい。分かっていますよ。」

「ごめんなさい。私…私…。。。」
電話の向こうですすり泣きが聞こえた。

「こちらは、大丈夫です。あ…連絡先を教えていただけたら、経過報告をします。電話はこちらの番号で宜しいですか?はい。。メールのアドレスは…はい。はい。」

流星は看護師にあやしまれないように緑の連絡先を聞いた。

「はい。では後ほど…」

流星は泣きそうだった。

「緑…」

流星は暫くボーッとしてしまった。

「先生?流星先生?」
看護師の呼び掛けに流星は我に返った。

「あ…はい。次の方呼びます。」

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