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流れる星のように
第4章 矛盾
一月後、まりは流星の元に嬉しそうにやってきた。

「先生、できたわ!赤ちゃん。先生の赤ちゃん!」
病院内の廊下に響き渡る大きな声だった。

流星も何と無く予感していた。

「先生と結婚出来るわ!」
まりは人目も憚らずに抱きついた。

「俺と結婚するの?」
「そうよ。だって先生との赤ちゃんだもの。」
「診て貰ったの?」
「ううん、これからよ。検査薬で陽性が出たの。いつなら一緒に行ける?」
「一緒に?」
「そうよ、だって先生の赤ちゃんだもの。」

死んだ緑のお腹にも赤ちゃんがいた事を思い出した。
緑との子供、欲しかったなぁ…と思っていた。

まりは、嬉しそうに喋りまくっていた。

「これで、嫌なあの人と結婚しないで済んだわ。大好きな先生と結婚出来る!パパにも知らせなくちゃ。」

まりは流星の頬にキスをしてお腹に手を置き、
「ふふふ」と笑いながら病院の廊下を歩いていった。

流星は深く溜息をついた。

看護師たちは、二人の様子を見ていたが、まりが去ると何事もなかったように、動き出した。


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