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流れる星のように
第4章 矛盾
まりは流星との結婚出来る事が嬉しくて堪らなかった。

流星は、母親の幸恵とまりの実家に挨拶に行った。
石造りの洋館に来ると、幸恵の顔は強張った。
鉄のドアをお手伝いの女性が開けた。


そしてそのまま玄関の横のドアを開けると、革張りのソファーに座るように案内した。

二人は座って待っていると、父親と母親とまりが入ってきた。

まりは嬉しそうに流星にウィンクをした。

流星は会釈をし、母親だと幸恵を紹介した。
まりの父親の赤井慎太郎は幸恵を暫く見つめていた。

幸恵はにっこりと笑い、まりの父親は幸恵と流星の顔を交互に見ていた。

「知り合いでしたか?」
流星は幸恵に尋ねると、まりの父親を見つめ、
「中学の時の…先輩…」
と言い、笑顔になった。

まりは幸恵に父親の慎太郎の中学時代の時の事を尋ねた。

「一度、このお宅にお邪魔させて貰った事もあるわ。」
幸恵は遠くを見つめた。

慎太郎は黙り込んだ。

まりの母親は綺麗な顔をした自分と然程年齢が離れていないこの男性が娘の婿になる事が嬉しく感じていた。

慎太郎は流星の年齢と自分の年齢とを確認していた。
が…
あの時の子供とは一年程年齢が違う。
自問自答し、ホッとしていた。

幸恵が中学生の頃の話しをした事で流星は慎太郎は華子の父親だと察した。

流星はニヤリとし、姉の華子の話題を始めた。




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