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流れる星のように
第2章 母と姉
翌日、引っ越し会社の人が現れ、家財道具を持って行った。
暫くすると、華子と流星はタクシーが迎えに来て説明もされないまま乗せられた。

そして、30分程タクシーに乗り、到着したのは大きな門の家だった。
タクシーの運転手が門をくぐり玄関で何やら話しをすると、50過ぎの女性がタクシーまでやってきた。

「こちらです。」
女性は二人の前を歩き、玄関の脇の通路案内した。
石畳みに沿って歩いて行くと、小さな家があった。

女性が玄関の引き戸を開けると幸恵が運送会社の人に指示を出していた。

女性は、一礼すると家を出て行った。

「母さん?」

「今日からここに住むのよ。」
幸恵は、嬉しそうに言った。

華子も流星もここがどこなのか、何故ここなのか分からなかった。

「転校手続きもさっきしたし…新学期から新しい学校よ。」

華子も流星も立ったまま、作業をしている人たちを見つめていた。


荷物はそんなに無く、幸恵の洋服や着物は仕事柄沢山あった。
業者がテキパキと片付け、夕方には部屋も綺麗になった。

そして、寿司屋の出前があり、50過ぎの恰幅のいい男性が入ってきた。

「おお!幸恵、来たか。これが子供達かぁ。今日からここが、お前達の家だ。」

幸恵は男性の手を握り、
「野村さんのお陰ですわ。ありがとうございます。」
そうお礼を言った。


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