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流れる星のように
第2章 母と姉
流星が夜中に目を覚ました。
隣に寝ている筈の母はいなかった。

トイレのドアを開けても母はいなく
玄関を見るといつも母が履いているサンダルがなかった。

「母ちゃん?」

以前母は夜中に出て行き暫く帰って来なかった事があった。
その時は、おにぎりや菓子をたくさんちゃぶ台に置いてあった。

姉と二人では、3日も持たなかった。
そして空腹の中、何も食べずに母を待った事があった。

夜中に嵐が吹き荒れ、ドアがガタガタと鳴り、
外ではゴミバケツがカラカラと音を立てて転がっていた。

姉と二人身を寄せ合いただ母を待っていたのだった。

そして気付くと病院のベッドに居て
母と暫く会えなくなり
施設に入れられたのだった。


今回もまた、母が居なくなり、また会えなくなる気がして流星は、アパートの部屋を飛び出し、母を探しに歩いた。

「母ちゃん!母ちゃん!」
パジャマのまま姉と二人泣きながら歩いていると
屋台のラーメン屋から母が顔を出した。

「あら、よくここが分かったわね」
そう言って二人を屋台に招き入れ

「ラーメン二つ追加ね」
と、屋台のオヤジに言った。

流星は姉と一緒に
母が居て良かったと思いながら
熱いラーメンを母がフーフーと息を掛けてくれた。






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