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流れる星のように
第3章 見えない流れ星
華子の結婚式の途中、流星は母の幸恵と華子の夫になった晴夫が女性用のトイレに入るのを見た。

トイレの前で誰かを待つ振りをし、流星は立っていた。

幸恵と晴夫は小声で何かを話していた。
洋服の擦れる音がし、
キスをしているであろう音がした。

幸恵は甘えた声で何かを言っていた。

すると、クチャクチャと音がし、ズルズルと音がした。

トイレでは幸恵が晴夫のペニスを舐め、口で吸い付いていた。

「うっ。。あっ。。」
「ズズズズズズ。。。」
「ああ…」

男の呻き声と唾液を絡めているような音がしていた。

「ちょうだい…」
幸恵の甘えた声がし、

「あ…はあん。。。」
と、吐息に喘ぎ声が混じった。

そして、パンパンと、肌と肌がぶつかり合う音がしだした。

幸恵は、喘ぎ声を懸命に殺しているようだったが、
時々声は漏れていた。

「あ…いいわぁ。。愛してる…」

トイレで愛を語るなんて、汚く臭い仲にしか流星は思えなかった。

野村が通り、
「幸恵を知らないか?」
と流星に尋ねた。

「トイレに…います。」

流星が言うと
「腹でもくだしたか?」
と独り言を言うと
「幸恵?大丈夫か?幸恵?」

トイレの中の動きが止まった。

「あ…あなた?だ…大丈夫です…」

「声が苦しそうだ。な。人を呼ぶか?」

「い…いえ、もう少し…もう少しで…あ。。」

幸恵肌途切れ途切れに返事をしていた。

「ここで待っているから、我慢出来なくなったら言えよ。」

流星は笑いが込み上げてきた。

「だ…大丈夫です。あなたが居ないとお客様が…無理なら非常ボタンを押しますから…」

「そうか…まだ後で来るから。」

野村が去ると、トイレから、パンパンと激しい音が再びしはじめ、
「ああ…っ。。」
「はあん。。。」

男女の呻き声がトイレに響いた。



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