この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Blindfold
第9章 本物
「バカ!!あぶねぇだろ!!素手で触る奴があるか!!!」
きつく怒鳴られて、思わず身体が竦む。
言われてみればそうだ。
グラスを割ったことは初めてじゃないし、その対処くらい私だって知ってる。
なのに無意識に破片に触れていた。
「怪我はねぇか?」
「大丈夫です……」
「たく……さっきグラス割れるから気を付けろって言ったのはお前だろ?」
ふっと笑った店長を直視できないまま、再びごめんなさいと言うと、店長は眉を顰めて私の顔を覗き込んだ。
「やっぱり…
なんかあったんだろ」
「…………」
「また、和明とかいうやつか?」