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Blindfold
第11章 正体
私のため…?
妙にドキドキして、誤魔化すようにカバンを持ち上げる。
「………そんなこと気にしなくていいですよ」
「そういうわけにいかねぇよ」
それってどういう意味だろうか。
聞きたいのにそれが出来ない。
店長に対してそんなことばかりだ。
「………いってきます」
「おぅ。頼んだ」
「また、明日来ますんで」
ぺこりと頭を下げて、そのまま顔を上げずに病室を出る。
「はぁー…」
扉を閉めた瞬間、深いため息が出た。
店長相手とは思えないほど緊張していたことに気付いて、口をギュッと引き締める。
何をそんなに意識してるんだか…
私のせいなのか
店長のせいなのか