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Blindfold
第11章 正体
「桜を見て2年経ったって納得したの」
「私…?」
「うん」
嬉しそうな、でも心配そうな目を向けられて、何故か私は目を反らした。
昨日もお姉ちゃんは、同じようなことを言っていた。
「そんなに私老けた…?」
無理におどけて見せたのに、お姉ちゃんは笑わなかった。
「和明は何にも変わってなかったけど。桜は……変わったなって」
「………だから老けたんでしょ?」
「ううん」
昨日震えていた腕が、しっかりと私に伸びた。
そして私の髪先に触れる。
「雰囲気が変わったなって…」
「……そうかな」
「髪が伸びたせいかな?伸ばす事にしたの?」
「っ……」