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Blindfold
第12章 風
「あれ…?」
あんまりジッと見ていたからか、幸さんが私に気付いてベンチから立ち上がった。
「もしかして…桜ちゃん!?」
驚いている幸さん。
無視は出来なくて、仕方なく二人に近付くと幸さんの香水が香った。
「あのっ……すみません…」
二人の時間を邪魔してしまった罪悪感で思わず謝ったが、幸さんはそんなことそっちのけで私の肩を掴んだ。
「やだ!髪切ったのね!すっごくかわいい!!!」
「あ、ありがとうございます……」
ニコリと微笑む幸さん。
やっぱり美人だ。
私も、男だったら、惚れずにはいられないと思う。