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Blindfold
第13章 つぼみ
不思議そうに店長は樹を眺めながらコースターを置いた。
「桜の知り合い?」
「あーはい。幼馴染です」
「────あぁ…。」
なんとなく居心地悪い。
店長には前、樹のことを話したから、この反応は、「こいつが言ってたやつか」ってことなんだろう。
「……い、いつきです」
私が名前を紹介すると、案の定店長は、やっぱりと言わんばかりの表情をした。
「いつも桜がお世話になってます」
「………そんな保護者面しなくていいんだけど」
かしこまって頭を下げた樹に言うと、樹はハハハと笑った。
その表情は豊かで、何となく、幸せそうだな…と思った。