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Blindfold
第13章 つぼみ
「なんなんですか」
イライラして、そして虚しさまでも胸に広がる。
「店長は……私の…何なんですかっ…!」
自然と声のボリュームが上がって来て、怒鳴るようになってしまう。
やめたい。
なのに自分を止めることが出来ない。
「何って。お前は……この店で働いてて…」
「──────」
「んで、俺はこの店のオーナーだよ」
「っ………」
それだけ、なのだろうか。
「お前は…大切な従業員なんだから、幸せを願って…応援してやるのは普通のことだろ」
従業員…?
店長はオーナーで…私は従業員?
ずっと名前がなかった関係に、あっけなく名前がついた。
でもそれは思っていたものではない。