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Blindfold
第14章 自立
私たちは昔から仲が良かった。
喧嘩なんてしたことないし、私はお姉ちゃんのことが大好きで大好きで──…
「言いたい時に言いたいことを言っておけば、こんなことにならなかったのね」
お姉ちゃんは、いつも私のことばかり考えていて。
そして───
私も、同じようにお姉ちゃんのことばかり考えていた。
お互いに自分自身を犠牲にして…
「同じ人を愛しちゃうなんて…仲が良すぎだよね…」
「…っ……ごめんっ…」
「お互い様よ」
そう言って、お姉ちゃんは私の頰に手を伸ばした。
「でも…こうなった今、このままじゃダメね。私たち」
「……────…」
なんとなく分かっていた。
唯一の姉で、心から愛している。
だけれど、一緒にはいられない。
お互いに、お互いを解放して
そして、自分の力で立たなくてはならない。