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Blindfold
第15章 花言葉
昼間の温かさがまだ残る。
お店が開店するまではまだ時間がある。
意を決した私は、店長!と叫びながら、その扉を押した。
まだ全ての電気が付いていない店内。
そして、カウンターに腰掛ける女性に顔を近付けている店長の姿が目に飛び込んだのと同時に、扉のカランという音が響いた。
「っ───…」
「桜…っ?」
明らかに動揺した店長は、女性から身体をパッと離して、私を見つめる。
そして、店長の物陰から姿を現したのは…
「幸さん…」
「あら、桜ちゃん」
店長とは裏腹、余裕の表情で私に笑みを返したのは、幸さんだった。
どういうこと…?
開店前のお店で、二人で一体…