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Blindfold
第16章 この恋に気付いて
そしてカラン、と扉の鈴が鳴る。
「「──────!?」」
頼りにしていたドアが開いて、フワリと身体が浮く。
店長から、唇と身体が離れて……
ハッとして目を開けた時にはすでに天井が見えていた。
どうしようっ…!
1秒もない本当に僅かな時間でそう思うけど、もちろん為す術はない。
店長も突然扉が開いたことに目を見開いて、私の身体を掴もうと腕を伸ばしている。
その腕を掴もうと、私も腕を伸ばすが届かない。
絶対にこのまま倒れる───
この後全身を駆け巡るであろう痛みに備えて、私は無意識にギュッと目を閉じた。