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Blindfold
第21章 恋人への不満
「ちょっとっ……」
「そういう気を遣うんだったら、俺が作ったもん全部食えよ」
「っ……だって…」
ふん…と息を吐いた店長はそのまま軽やかに皿洗いを済ませてタオルで手を拭いている。
そんなことって言ったって、嫌いなものは嫌いだし。
というか、食べられないものはもう伝えてあるのに毎回ご飯に入れてくるのは嫌がらせとしか思えないんだけれども…。
不満は募るのに、言い返すことが出来ずにいると、店長は持っていたタオルで私の顔についた水滴を拭いた。
「紅茶?コーヒー?」
突然そう聞かれて、俯く。
「…………紅茶」
「ん」
そうぶっきらぼうに返事をしてポンポンと私の頭を軽く撫でた店長は、そのままヤカンに火をかけた。