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Blindfold
第21章 恋人への不満
扉と鍵の閉まる音を聞いた私は、へなへなとベッドまで歩いて身を横たえた。
「はぁ……」
溜め息を吐いて、枕に顔を埋める。
もう付き合ってからそれなりの時間経つというのに、こんなにドキドキしっぱなしっていうのは普通なのだろうか。
そもそも、今まで体だけの関係ばかり結んで、ちゃんと彼氏というものを作った経験が私には無い。そのせいで、カップルっていうのがどういう風に過ごしているのかという普通が分からない。
ギュッと布団を握りしめて、私は目を瞑った。
微かに香る、タバコ交じりの彼の匂い。
こうしているだけでも“好き”という気持ちが溢れて、胸が苦しい……。
何が嫌って、私ばかりがこうなっていて、店長の方は全然余裕そうなことだ。
年上…だからだろうか。
それとも、経験の違い?