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Blindfold
第21章 恋人への不満
はわぁと欠伸をして、思わず再びベッドに倒れ込む。
どんだけでも眠れるような、そんな気さえする。
でも、やっと帰ってきたし。
店の仕込みを始めるのは16時過ぎだ。
それまでは、一緒に居られる……。
ベッドに寝転びながらぼんやりとしていると、おい!と店長が声を掛けてきた。
「いい加減起きろ。寝過ぎだぞお前」
「…………はい」
さすがに反論出来ない。
うっと小さく声を上げて体を起こして顔を洗いに行こうとすると、机に並べられた2つのお皿に目を見開いた。
まるで光を放っているかのような、それくらい鮮やかな黄色。
大好物のオムライスの輝かしい姿を見て思わず綻んだ口元をギュッとつぐんだ。
「早く顔洗って来い。冷めんぞ」
椅子に座った店長がそんな私の顔を見て、緩く笑っている。
それにハッとして、少し慌てて洗面所に向かった。