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Blindfold
第21章 恋人への不満
「……な…んで……」
美味しそうなケチャップライスの間に入り込む緑の豆。
はぁ……とため息を吐いて私は項垂れた。
そんな私を見て、店長がプッと吹き出して笑っている。
「グリーンピースっ……食べられないって言いましたよねっ……」
そういえば前もこんなことがあった……
あれは確か、ホワイトデーだ…(「◇なななの短編◇」第14章参照です)
イラっとして店長のことを睨み付けると、それはそれは楽しそうに笑って私のことを見てた。
本当に性格悪いっ…
こんなに美味しそうなのに……しかも何だか異様に入ってるから、これを避けて食べるのは至難の技だ。
「そんな落ち込むなよ」
未だにケラケラ笑っている店長を睨み付ける。
料理してくれて優しいとか思った私が間違ってた。
どうしようもないままオムライスを見ていると、すっと店長が自分のオムライスを私に差し出した。