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Blindfold
第21章 恋人への不満
「………なんですか」
「こっちがお前の」
「………は?」
「安心しろ。グリーンピース入ってねぇから」
………本当だろうか。
怪しいものだ。
疑いながら、店長を睨んでいると、ホントだって、と言いながらスプーンでオムライスを切った。
「な…?」
中から現れたケチャップライスには、グリーンピースは見当たらない。
「ほら、そっちよこせ」
「…………」
「睨んでねぇで早く食べろ、冷めんぞ」
なんだそれは。
だったら最初からこんなバカバカしいことしなきゃいいのに。
このいらないやり取りのせいで余計にご飯が冷める。
遊ばれたことにイライラしながら、私は机に置いてあったケチャップを手に取る。
そして、グリーンピース入りの方にケチャップで『バカ』と書いて、店長に差し出した。