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Blindfold
第21章 恋人への不満
ふぅ…と息を吐いた私は、お腹に手を当てて椅子の背もたれに寄りかかった。
「……ごちそうさまでした」
私の言葉を聞いて、店長は、んと言ってお皿を重ねている。
あ……お皿…
「私が洗います…!」
「いや、いい。二枚だし」
「洗いますって!」
勢い良く立ち上がって、店長が持っていこうとするお皿を掴む。
それくらい私にさせて欲しい。
いつもやってもらってばかりじゃやっぱり悪いし、負担にはなりたくない。
店長は、少し驚いたように私の顔を見た後、お皿から手を離した。
そして、緩く微笑んで私の頭を撫でる。
「じゃ…よろしく」
やっと折れた。
それにホッとして、コクンと頷くと、そのままお皿を持って流しに行った。
お皿を洗う事くらい私にだって出来る。
というか、店で大体洗い物をしているのは私なんだし。