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Blindfold
第24章 飼い主
まだ頭も痛いし体もだるいけど、お味噌汁のおかげで、少しだけマシになった私は、はい、と小さく返事をした。
そしてお椀を流しで洗うとそのままお風呂場へ向かった。
お風呂の鏡に映り込んだ自分の顔にギョッとした。
不健康って感じだ。
しかも目も腫れててブサイク極まりない。
何やってんだか………
頭からお湯をかぶりながら、みじめに思っていると昨夜店を飛び出した時の気持ちが再燃した。
健気な葵と、優しかった店長。
苦しくて、見ていられなくて、バカみたいなアピールをして……
あぁ、そういえばグラス割ったまま飛び出したんだっけ……
「はぁ………」
一日経ってみると本当に自分の子どもっぽさに呆れてしまう。
しかも、酔い潰れて店長に迎えにきてもらうとか、バツが悪すぎる……。
──────── 葵を入れる前にお前に一言言うべきだったな
しかも、店長さっき謝ってたな…。
幸ママが何か言ったのかもしれない。
まぁ新しい子を入れる相談をして欲しかったのも、そうだが今回はそれだけじゃない。
でも、今さら店長に何を言って、どう気持ちを収めたらいいのかが分からない。
キュッと蛇口を閉めて、私はお風呂場から出た。