この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Blindfold
第24章 飼い主

たまらず、体を店長にくっつけて、ゆるく腰に手を回した。


「ここで寝ちゃうの……疲れてるからじゃない」


「……は……?」



そのまま顔を上げると、店長も優しく私を抱きすくめた。


そこはとても温かい。



「ここ、眠くなるんです」


「……だから、疲れてるから、だろ?」


「そうじゃなくて……」



顔を見てるのが恥ずかしくなって店長の胸に顔を埋める。



「桜……?」



そうやって優しく囁くから。



「落ち着くんです……。『ここ』」



過去は、自暴自棄で毎日色がない世界の中で過ごしてて、気も抜けなくて、苦しかった。


でも今は、その逆だ。



「それで……なんか、眠くなっちゃう…だけです」



ここにいる限り。


ひだまりの中に身を置いているような、そんな感覚だ。



「だから……疲れてるわけじゃないです」



顔を埋めたまま、抱きしめる力を強める。


まさかそんなことを気にしてるなんて思ってもみなかった。


言ってくれれば良かったのに。


変な誤解が可笑しくなってきて、少しはにかむ。


すると、頭の上からため息が降ってきた。



「………どうしようもねぇなぁ…」


「……………」


「まぁ……そういうことなら、いいけど……よ」



言葉の端切れが悪い店長を疑問に思いながら、体をゆっくりと離して店長を見上げた。


少しだけ長い髪から覗く優しい目に吸い込まれそうになっていると、店長は、お前さ…と言葉を続けた。




/508ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ