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Blindfold
第26章 買い物
夜
お風呂から上がって、部屋に戻り、私はタバコを吸いながらテレビを見ている店長の隣に座った。
最近は、割とこの家に泊まることが多い。
半同棲ってやつだろうか。
この家は別にそんなに広いってわけじゃないけど、何だか落ち着く。
まぁ、部屋の問題ってよりもきっと誰かと一緒にいるっていうのが大きくて、それも、誰でもいいわけじゃないんだとは思う…けど。
いつもの部屋着で、店長の隣に体操座りして、バレないようにチラと様子を伺う。
この服、意外にも店長が好きみたいなことをこの前言っていた。
よく分からないが、ムラムラするらしい。
それを知っていて着ているんだから、『どうぞ抱いてください』って言っているようなもんで、結構恥ずかしくはあるんだけど。
タバコを消しているのを確認して、私は少し店長に体を傾けようとしたところで、店長は「よっ」と言って立ち上がってしまった。
「俺も風呂入ってくる」
「………はい」
肩透かしにあったような気分に、少し拗ねていると、店長はまたしゃがみ込んで私に顔を近付けた。
「っ……な、に」
「俺が風呂入ってる間に、寝んなよ」
その言葉と共に、チュッと軽いキスを落とした店長は、そのまま再び立ち上がってお風呂場に向かっていってしまった。