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Blindfold
第26章 買い物
お風呂場の扉が閉まった音を確認してすぐに私は体育座りのまま、自分の膝に額をつけた。
「〜〜〜〜〜〜なにっ…それ」
寝んなよっていうのは、
つまり待ってろってことで、
待ってろってことは、つまりは……
期待してる自分が嫌になる。
そして、そんなにシたいオーラを私が出していたのか、不安になった。
顔が紅いのを何とか抑えるように、私は全く見ていなかったテレビに集中する。
すると、たまたま番組が切り替わって、健康特集が始まった。
それも偶然にもタバコの特集。
『昔はかっこいい代名詞だったタバコも今は────』
聞いたことある情報。
今までだったらきっと聞いたところで何も思わなかった内容に、私は食い入るように見ていた。
『タバコがカッコ良かったのは昔の話』とはよく聞くけど……
今も別にかっこいい……と私は思う。
匂いとか、色々嫌がる子はいるみたいだけど、私は別にそんなことはない。
テレビから机の上にある灰皿に視線を移す。
店長がタバコを吸ってる姿も結構絵になると思うし。
でも……
体に悪いっていうのは確かにある。
そもそも店長とわたしは10も歳が離れてる。
て、ことは、普通に考えて、先に死ぬのは店長の方……なんだろう。
加えて店長にはタバコというリスクがあるわけで…