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Blindfold
第27章 掛け持ち



トーク画面を開くと、淡白に「大丈夫か」とだけ書かれている。



そっけない文字。



送られてきたのは、2時間前辺りだから、「Blindfold」の閉店後すぐ、だろう。


そう考えると、私のことを考えてくれたのかな、と思って嬉しい。




「大丈夫です」と、同じようにそっけなく返した。




思い返せば、「Blindfold」で働き始めてから数年が経つわけだけど、結構な頻度でずっと働いてたから、ここまで店長に会わないのは付き合ってない時も含めて初めてかもしれない。



そう思えば思うほど、店長への禁断症状みたいなのが膨れ上がってきた。


次に行くのは2日後……


でも、泊まる予定もないし、店で中途半端に会ったところで余計に寂しくなるような気もする。



私はまた深く、はぁ…とため息をついた。



店長のためとはいえ、やっぱり失敗したかもしれない。



ベッドに寝転がった私は、天井をじっと見つめた。



店長は…どう思っているんだろうか。



そもそも店長ってずっと1人だったわけだし、寂しいとかそういうことを思うのか……。



寂しいまでいかなくても、ちょっとは会いたいとか、そういうことを思ってくれてるのかもよく分からない。



疲れているのに、悶々と考え込んでいたせいで、なかなか寝付けない夜を過ごしていた。


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