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Blindfold
第30章 ハッピーバースデー


機嫌が良さそうに笑う店長は、顔を近付けると私の頬にキスを落とし、そのまま唇を滑らせて私の耳たぶを甘噛みしてきた。



「っ……ぁ…」


「別にからかってねぇよ」



耳元に響く低い声に身を捩りながら、深く息を吐く。



「うそつきっ…っ…」


「うそじゃねぇって」


「じゃあなんで笑ってるんですか…っ」



顔を離して私の頬に手を添えた店長に、優しく微笑む。



「嬉しいから笑ってんだよ」


「っ………」


「…………全部俺のためなんだろ?」



そう言いながら、目を瞑った店長は、優しく私の唇を塞いだ。


恥ずかしさやら、怒りやらがそれだけでスッと消え去って、私は目を見開いたまま固まる。


そして、店長は唇を離すと、私の背中に手を添えたままゆっくりと私のことをベッドへと寝かせた。


そして、私の足の間に入った店長は、再び私の太ももに手を這わせる。



「んっ……ぁ…」


「それに結構似合ってんじゃねぇの?」


「本当にっ…思ってますか…っ…」


「思ってるって」




はぁっと息を吐いて、腕で自分の顔を隠しながらチラと店長を見つめる。


さっきまでとは打って変わって、少しぎらついた目つきを見せた店長は、そのまま腰を折って、私に覆い被さってきた。



「……たまんねぇ、ホント」


「─────ん…っ…」



強引に唇を塞がれ、舌が絡む。


久々の舌の感覚に、体が痺れて喜んでいるのが分かった。



キモチイイ。


たかだか数週間だったけど、ずっとこうなりたくて…



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