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Blindfold
第31章 結果オーライ
案の定全てを見透かしたような表情をした幸さんは、「へぇ」と呟きながら、ニコニコとしている。
「楽しそうねぇ」
「っ……───」
額に手を当てて項垂れた店長は、横目でキッときつい視線を向ける。
「なんであいつを部屋の中にあげたんだよ」
「し、仕方なかったんですっ…」
小声でヒソヒソと話す私たちの前で、幸さんはいつまでも楽しそうに笑っている。
そして、やっぱりその隣の拓也さんは何が何だか分からないって感じで私たちと幸さんの様子を交互に見ていた。
「とにかく、色々とうまくいったみたいで良かったわね、桜ちゃん」
「あ…っと……本当に…ありがとうございました」
「いーのいーの。こっちも桜ちゃんいてくれて助かったし」
「そんな」と言いながら頭を下げる。
「あーあ。でもやっぱもったいないなぁ。桜ちゃん逸材だもの」
華麗に長い髪を靡かせながらそう呟く幸さんに、ハハと笑う。
私も、手段がなくて幸さんにお世話になったけど、結構楽しかったし、本当に良い経験をさせてもらったと思う。
「普段…あんな風に着飾ることないので、慣れなかったですけど…」
「うんん。もともとかわいいけど、あの時は本当美人で綺麗だったわ。なんと言っても桜ちゃん、スタイルがいいから」