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Blindfold
第5章 ナンパの男
まぁいいんだけど、と悠は微笑む。
「桜って、掴みどころないよね」
意味が分からなくて、軽く首を捻った。
私の髪を撫でていた悠の手が、首まで降りてきて、身体を反応しそうになるのを堪える。
「ガード緩そうだなって思ったから声掛けたけど、そうでもないのか?」
「だから…ここまで来てるじゃん」
それが何よりも証拠だと思うけど。
ガードが固かったら、知らない人とこんなところに来ない。
ここは言い逃れできない、そう言う場所なのだ───
チュっとリップ音を立てて、悠は私にキスをした。
「っ……」
「……俺、ただセックスしたいだけだよ」
「うん……」
「特定の女と付き合うとかしないし」
「………」
「付き合ったとしても、浮気とか二股とか余裕でするよ」
そう言いながら、悠はゆっくりと私を押し倒した。
「後腐れしない、そういう関係を望んでる」