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Blindfold
第6章 迷子
病院の前で、ペットボトルをひねって、水を飲んだ。
ガラスの扉にうつる、ひどい自分の姿。
服も、化粧もそのまま。
まるで亡霊…
そんなことを思いながら、やはり亡霊のように、病院に入っていく。
「桜ちゃん!こんにちは〜」
「……こんにちは」
看護師さんの声すら、頭に響くのが嫌で耳を塞いでしまいたかった。
何とか、何でもないふりをしてお姉ちゃんの病室の扉を開く。
窓から、温かい光が差し込む。
なんでお姉ちゃんのところに来る時って
こんなにいつも
晴れてるんだろうね?