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Blindfold
第6章 迷子
「おはよう」
傍にある椅子に座って、先ほど買ったカフェラテを机の上に置く。
いつものこと。
「まぁ、そう言っても、私昨日寝てないんだけどね」
機械音が、返事をする。
「なんかもう、訳分からなくてさ…」
私はお姉ちゃんが好きだった。
何かあっても、お姉ちゃんがいるっていう安心感をずっと持ち続けて生きてきた。
周りにお姉ちゃんがいる子なんかは、しょっちゅう喧嘩してて、『もう本当にお姉ちゃんやだ』とかなんとか言っていたけど
私はそんなこと、思ったことない。
そういう話を聞くたびに
私のお姉ちゃんはすごく優しいんだって
すごいいい人の妹なんだ、私って
そう思って生きてた。