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Blindfold
第6章 迷子
───────こんなにかわいい妹がいて、本当に私って幸せ
結婚式で、誰よりも綺麗だったお姉ちゃんにかけられた言葉を今でも忘れない。
主役はお姉ちゃんだったのに、ずっとお姉ちゃんは私の身だしなみばかり気にしてニコニコしてた。
敵わない──…
戦うつもりもなかった。
こんなに素敵なんだから、かずにぃがお姉ちゃんのことを好きになるのは納得がいったし
あの幸せな笑顔を見て、私は踏ん切りがついた筈だった。
なのに…
「お姉ちゃん…」
機械に繋がれていたって、お姉ちゃんはすごく綺麗だ。
まるで、お姉ちゃんの周りだけ時が止まったようで
それがすごく羨ましい。
「お姉ちゃんがいないと、私ダメなの……。でも……」
だからって
「ずっとこのままでも困るよ……」