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Blindfold
第6章 迷子
身体に邪悪なものが湧き出ている。
何度も口にしようとして
やっぱり言えなくて、ためらってきた言葉。
聞こえてないんだから
そんなのどうだっていいんだけれども…。
涙が静かに溢れた。
乾き切っているのに、一体この涙はどこからやってくるのだろう。
「お姉ちゃん……
そろそろ……
起きて…」
返事はない。
そして、お花が新しくなっていることに気付いて、目を見開いた。
もう
限界──
「それが出来ないなら……」
機械音が私を蝕む
そして私は今まで飲み込んできた言葉を
「死んで………」
発してしまった。