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Blindfold
第6章 迷子

─────────…


さっきまであんなに晴れていたのに、突然の土砂降りで、人々は屋根を探して走り回っている。



そんな中、ずぶ濡れになりながら私はまたそこへ来てしまっていた。



誰でも良かった。



もう壊れてしまったのだから。




当たり前のcloseの看板。


しかし、花壇の前に大きな傘が見えた。




「店長……」




花壇の様子を見ながら、土をいじる店長。



そして、顔を上げると、私であることに気付いて大きく目を見開いた。




「桜…お前っ……!」




泣いてる顔を見られたくなくて、俯く。


雨がしきりに地面を叩きつけていた。




「来んの早すぎだし…!てかずぶ濡れじゃねーかよ」



そして、私に乱暴に傘を渡した。




「……風邪引くだろ、中入れ」






そう言いながら、店の扉を開ける。


柄にもなく慌てているのが分かった。




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