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Blindfold
第6章 迷子



マグカップから立ち上る湯気。


そっと両手で掴んで暖をとる。




「落ち着いたか?」



「……すみません」




タオルを被る私の頭を店長がカウンター越しにワシャワシャと撫でる。



いつもなら悪態つくところだけど、今はそんな元気がない。





「やっぱシャツでかいな」




借りたシャツの袖がダボついているのを見て店長が軽く笑った。



「いや……大丈夫です」



店長はしばらく黙り込むと、回り込んで、私の隣の席にカウンターを背にして座った。



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