この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第3章 【一人だけの結婚式】
莉彩は水果房に崔尚宮の伝言を確かに伝え、足どりも軽く来た道を引き返した。
その途中、向こうからぞろぞろと歩いてくる一団に遭遇する。
お付きの内官が大きな緋色の天蓋を高々と掲げているところを見ると、どうやら国王殿下のおなりらしい。宮殿内は途方もなく広いため、王は移動の際、輿を使うことが多いのだが、今日は歩いての移動といったところか。
緋色は高貴な色、許された者のみが纏う色である。例えば、王と大臣と呼ばれる高官たちだ。
その途中、向こうからぞろぞろと歩いてくる一団に遭遇する。
お付きの内官が大きな緋色の天蓋を高々と掲げているところを見ると、どうやら国王殿下のおなりらしい。宮殿内は途方もなく広いため、王は移動の際、輿を使うことが多いのだが、今日は歩いての移動といったところか。
緋色は高貴な色、許された者のみが纏う色である。例えば、王と大臣と呼ばれる高官たちだ。