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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第2章 【邂逅~めぐり逢い~】
莉彩という名は、ライラックの別名であるリラから付けたのだと、父はよく幼い莉彩を膝に載せて懐かしげに話してくれた。
自分の名前にゆかりのあるライラックの花、その花を象った簪が莉彩の手許に来たのも何かの縁なのかもしれない。
―じゃあ、パパ、この簪は相当な年代物なのね。
莉彩はリラの花を象った簪を眺めながら、父に言ったものだ。その後も、莉彩は簪を小物入れに大切にしまい込み、一人になったときには、そっと取り出して眺めた。
自分の名前にゆかりのあるライラックの花、その花を象った簪が莉彩の手許に来たのも何かの縁なのかもしれない。
―じゃあ、パパ、この簪は相当な年代物なのね。
莉彩はリラの花を象った簪を眺めながら、父に言ったものだ。その後も、莉彩は簪を小物入れに大切にしまい込み、一人になったときには、そっと取り出して眺めた。