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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第8章 【想い】
ああ、莉彩(イチェ)よ。私は一体、どうやって、お前のいないこの無為の日々を過ごせば良いのだ? そなたのおらぬこの世界は、私にとっては、あまりに物足りぬ。
私はこうして生きて、物を食し、眠り、或いは廷臣たちが次々に上奏してくる意見書に眼を通し裁決をして玉爾を捺してはいるが、実のところ、自分でも何を考え、何をしているのか皆目判ってはいないのだ。
たとえ何人もの廷臣たちを前に玉座に座っていても、心はそこにはない。
私はこうして生きて、物を食し、眠り、或いは廷臣たちが次々に上奏してくる意見書に眼を通し裁決をして玉爾を捺してはいるが、実のところ、自分でも何を考え、何をしているのか皆目判ってはいないのだ。
たとえ何人もの廷臣たちを前に玉座に座っていても、心はそこにはない。