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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第11章 いつか、きっと
ああ、私は何という不謹慎な女だろう。
現代へ戻る覚悟をしたというのに、こうして、あの男のことばかり考え、思い出している。
その時、莉彩の耳を聞き慣れた声が打った。
「そなたは、いつも私に何も告げずに一人でゆくのだな」
最初、莉彩は空耳かと思った。あまりにあの男の面影ばかり追っているから、そのせいで幻の声が聞こえたのかと思ったのである。
だが、思わず振り向いた莉彩の瞳に映ったのは、やはり大好きなあの男の姿だった。
現代へ戻る覚悟をしたというのに、こうして、あの男のことばかり考え、思い出している。
その時、莉彩の耳を聞き慣れた声が打った。
「そなたは、いつも私に何も告げずに一人でゆくのだな」
最初、莉彩は空耳かと思った。あまりにあの男の面影ばかり追っているから、そのせいで幻の声が聞こえたのかと思ったのである。
だが、思わず振り向いた莉彩の瞳に映ったのは、やはり大好きなあの男の姿だった。