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約束~リラの花の咲く頃に~Ⅲ Love is forever
第14章 ♦MooN Light ♦
莉彩がこの時初めて徳宗を見た。
「四年前、私は自らこの時代を去りました。それは、殿下にこれ以上私のせいで負担をかけてはならないと思ったからにございます。私がここにいることを大妃さまがご存じになれば、また私を使って卑怯な手段で殿下に揺さぶりをおかけになるでしょう。私ごときのせいで、殿下がお苦しみになるのを見るのは辛うございます。それゆえ、私のことは、もうお忘れになって下さいますよう」
徳宗の整った面輪は忽ちにして強ばってゆく。最早、その顔には血の気はなかった。
「四年前、私は自らこの時代を去りました。それは、殿下にこれ以上私のせいで負担をかけてはならないと思ったからにございます。私がここにいることを大妃さまがご存じになれば、また私を使って卑怯な手段で殿下に揺さぶりをおかけになるでしょう。私ごときのせいで、殿下がお苦しみになるのを見るのは辛うございます。それゆえ、私のことは、もうお忘れになって下さいますよう」
徳宗の整った面輪は忽ちにして強ばってゆく。最早、その顔には血の気はなかった。