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◇なななの短編◇
第7章 【近くて遠い書籍化記念】Trick or Sweet


クスクスと笑う陽気なドラキュラ。



「何にも仮装していないのに、完全に怪獣ですね、社長……」



「はぁっ!?!? なんだと!?!?」



再び荒ぶる光瑠にまあまあと真希がなだめる。



「今夜はハロウィーンパーティーだって……そう言ったじゃないですか……」




そんな呆れた真希の嘆きに、光瑠は記憶を思い起こす。




───────のんねっ! よーせーになるんだよ!




そう言えばそう望が言っていた……。朝からそれが楽しみで……




ハッとした光瑠は辺りを見回した。



「おいっ……真希……っ、望はっ……望はどこだっ…」



「あっ……えっとっ…それがっ…何だか興奮したせいか、昼から熱を出してしまってっ……」



目が泳ぎまくる真希を見て、周りは呆れた表情を見せる。



そんな演技じゃうそだってバレバレだ……。



と、みんなが思ったのと裏腹……




「なっ、なにぃ!?!?!?」




これまでにない大声を出した光瑠にみんなが耳を塞いだ。


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