この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
◇なななの短編◇
第7章 【近くて遠い書籍化記念】Trick or Sweet
クスクスと笑う陽気なドラキュラ。
「何にも仮装していないのに、完全に怪獣ですね、社長……」
「はぁっ!?!? なんだと!?!?」
再び荒ぶる光瑠にまあまあと真希がなだめる。
「今夜はハロウィーンパーティーだって……そう言ったじゃないですか……」
そんな呆れた真希の嘆きに、光瑠は記憶を思い起こす。
───────のんねっ! よーせーになるんだよ!
そう言えばそう望が言っていた……。朝からそれが楽しみで……
ハッとした光瑠は辺りを見回した。
「おいっ……真希……っ、望はっ……望はどこだっ…」
「あっ……えっとっ…それがっ…何だか興奮したせいか、昼から熱を出してしまってっ……」
目が泳ぎまくる真希を見て、周りは呆れた表情を見せる。
そんな演技じゃうそだってバレバレだ……。
と、みんなが思ったのと裏腹……
「なっ、なにぃ!?!?!?」
これまでにない大声を出した光瑠にみんなが耳を塞いだ。