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第7章 【近くて遠い書籍化記念】Trick or Sweet

「っ……お前たちっ……」


「パパごめんね〜〜？」



ニコニコしながら、本当に反省しているのか分からない態度で望が光瑠さんの方へと向かって行く。


けれどそのお蔭で、きっと怒鳴ろうとしていた光瑠さんが、少し困った表情を見せながら、望の事を抱えていた。



「んん……そんなことより……怪我はないか…」



「ないっ！」



あっけらかんとしている望。その大物らしさは光瑠さん譲りかもしれない。




「お誕生日おめでとうございます」



要さんがそういうと、光瑠さんはようやく当たりを見回した。


ハロウィーンの装飾の中に浮かび上がる「Happy Birthday」の文字。


そして、光瑠さんはやっとこれが自分への誕生日サプライズだということを認識したようだ。




「ケーキに仮装ですか……？」



「黙れ関根っ……！」




「はい！　そんな光瑠にみんなからプレゼント！」



隼人がそういって二人の間に入り込むと、大きな袋をケーキまみれの光瑠さんに手渡した。