この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
◇なななの短編◇
第7章 【近くて遠い書籍化記念】Trick or Sweet
━━━━━━━……
まるで自分をバカにするかのようなプレゼントに、光瑠はツンと拗ねていた。
だが、自分のために、みんながここまでして用意してくれたという事に喜びを感じているのも事実だ。
いつも目に入れても痛くないほどかわいい愛娘が、さらにかわいらしく妖精に変装している。
自分のためにケーキまで運んでくれ(浴びさせられたが)この上のない幸せを光瑠は一人静かに噛み締めていた。
「あとね! のん、これパパにプレゼントする!」
「なんだ……?」
渡されたオレンジの折り紙のような紙の塊に、光瑠は首を傾げる。
「これは……なんだ……?」
「さかた!」
「酒田……?」
「こら、望、呼び捨てしないの! しかもそれ酒田さんじゃなくて、カボチャでしょ……?」
そー! と元気よく返事をする望を見つめたあと、光瑠はその一見ゴミのような紙を丸めたものを見つめた。
ワナワナと身体が震えて、目頭が熱くなる。
「どうかしました……? 光瑠さん」
「真希……」
少しの変わった光瑠を真希が怪訝そうに見つめた。
まるで自分をバカにするかのようなプレゼントに、光瑠はツンと拗ねていた。
だが、自分のために、みんながここまでして用意してくれたという事に喜びを感じているのも事実だ。
いつも目に入れても痛くないほどかわいい愛娘が、さらにかわいらしく妖精に変装している。
自分のためにケーキまで運んでくれ(浴びさせられたが)この上のない幸せを光瑠は一人静かに噛み締めていた。
「あとね! のん、これパパにプレゼントする!」
「なんだ……?」
渡されたオレンジの折り紙のような紙の塊に、光瑠は首を傾げる。
「これは……なんだ……?」
「さかた!」
「酒田……?」
「こら、望、呼び捨てしないの! しかもそれ酒田さんじゃなくて、カボチャでしょ……?」
そー! と元気よく返事をする望を見つめたあと、光瑠はその一見ゴミのような紙を丸めたものを見つめた。
ワナワナと身体が震えて、目頭が熱くなる。
「どうかしました……? 光瑠さん」
「真希……」
少しの変わった光瑠を真希が怪訝そうに見つめた。